リクルートから楽天へ。長くキャリアを築き成長を続ける秘訣
こんにちは!ゼネラルマネージャーの山岡まどかです。顧客をハッピーにするにはまずは自分たちのハッピーから、ということで、いきいきと夢中になって働ける組織を目指し日々奮闘しています。
今回お話を聞くのは、楽天ポイントやお買いものパンダといったアセットのブランディングを手掛けるブランド/コミュニケーション戦略推進マネージャーの猪狩さん。キャリアを素敵に重ねてきた、働く女性のロールモデルでもある一方、実は私のリクルート時代の先輩で、3年間口説いて来ていただいた方でもあります!そんな猪狩さんに、リクルートとの違いや、キャリアで成功をおさめてもなお転職で大きなチャレンジをする意義について聞きました。
リクルートとは全然違った
楽天の組織風土
猪狩さんとは、リクルート時代に女性向けEC事業でご一緒し、苦しい時期を一緒に乗り越えたんですよね。そして長らく口説き続け、昨年やっと転職して来ていただきました!
山岡さん……、今日はいつも通り “まどか”と呼ぶね!まどかとは本当に長い付き合いだね。まだ25歳のまどかが異動してきたとき、なんて目力と意思の強い子だとびっくりした記憶がある(笑)。
今も健在です(笑)。そもそも20年以上勤めたリクルートを辞め、楽天に転職を決めたのはなぜでしたか?
リクルートでも新規事業からマスマーケティングまで一通りやったので、自分の知らないこと、見えていないことを探していました。なぜ楽天かというと、まどかに連れられて顧客戦略部の人と話をしたとき、「やばい、面白そう!」と心底思ってしまった。こんなに大きな会社なのに、これからやろうとしていること、整っていないことがたくさんあるっぽいぞと。特にエコシステムで顧客をサービス横断的に育成していくという考え方がリクルートにはなかったので、想像がまったくつかず、どんな強い磁力があったらそれができるんだろう?やってみたい!とワクワクしてしまったんですよね。
もともと楽天というのは選択肢にあったんですか?
いや、全然(笑)。何ならお買い物はAmazonを使うことが多かったかも。でも、まどかが会うたびに楽しそうだったのも大きい。転職した知人からは愚痴を聞くことも多いけれど、まどかは「すっごい大変ですー!」とか言いながらまったく疲れた感じがしなかった。そして入った後は、楽天エコシステムの楽しさ、特に楽天ポイントの本気度を実感して1ユーザとしてどっぷりハマっちゃったんですよね。あっという間に16サービス利用しはじめ、これまでの累計獲得ポイントは35万ポイントを超えました!
確かに、貯まったポイントで漫画全巻セットを大人買いしてニヤニヤしている猪狩さんを目撃しました。ポイント贅沢、夢がありますよね。
リクルートと楽天は比較されることもありますが、風土の違いは感じますか?
仕事に取り組むスタンスに大きな違いを感じます。リクルートのときは、私も含め「そもそも…」と言い出す人が多かったけど(笑)、楽天はみんな速攻で前に進もうとする。会社自体が常に変化しているのを肌で感じているから、それに合わせて自分たちのプロジェクトでやるべきことを考え、進化や改善をしていく。今っぽく、インターネット的というのかな。リクルートは雑誌の時代も長かったので、しっかり練られた完成品を出す、ミスをしないようにという考え方が強かった気がします。
確かに。あと楽天にはいろいろな業界から、国籍もさまざまな人が集まっているので、自分の価値観にこだわりすぎず、One of themだと考えて周囲にリスペクトをもっているのも特徴的だと感じました。私はよく「勇者になりたいなら楽天、戦士になりたいならリクルート」と説明するのですが、多様な価値観を身に付けて統合リーダーになっていくのが楽天。ひとつのビジョンで高みを追求するのがリクルートという感覚があります。
転職では一度しゃがむ勇気をもつ
初めての転職はドキドキと不安が入り混じったと思いますが、同じように転職を考えている方に今だから言いたいことはありますか?
それまでの会社と違うのが当たり前で、違いを楽しめるくらいじゃないと。やり方も同じようにはいかないし、信頼関係もイチから作っていくものなんですよね。その覚悟をもつと良いと思います。
わかります…。私もリクルートで評価されて、かなり調子に乗って楽天に転職してきたのですが(笑)、最初の1〜2年はびっくりするくらい結果が出せなかった。その中で目の前の課題にがむしゃらに取り組んでいったら、徐々にやり方がわかってきたり、ちょっとずつ周囲の信頼を得られるようになっていき、そこからは大きな成果も出せるようになりました。
一度しゃがむ勇気をもてるかですよね。1個1個与えられたチャンスで出したものが納得してもらえた、周りのメンバーが面白がってくれた、その積み重ね。共感を得られなかったときはそれがなぜかを考え、周囲の考えを理解し、関係性を新たに作ることを心がけました。ようやく馴染んできたかな、と。
いやいや、もう10年くらいいるような存在感ですよ…。もともと前職での多様な経験の中で、ご自身がやってきたことがすべてではないという謙虚さを育まれてきたこともあるんでしょうね。
あと、しんどいときのモチベーションという意味では、楽天はやっていることに私としてもすごく共感できるし、親が応援してくれている会社だというのも大きいです。母に転職を報告したときは「あら、英語ができて良いわね」という反応。その後、なぜか私よりも先に三木谷社長の評伝『異端児』を読み(笑)、一気にファンに。さらに、グループ会社である楽天メディカルが最先端のがん治療に取り組んでいることを知ってますます応援してくれるようになり、今では家族そろって楽天のニュース記事を集めてくれています。私よりも楽天のイベントに詳しかったりするんです。
職種を決めないことで強みがわかる
20代、30代、現在の40代とそれぞれ違うキャリアのチャレンジがあったのではないでしょうか。
20代はとにかくがむしゃら。力をつけるために、いろいろ考えずまずはやったほうが良い。しんどくないわけないですよね。私の場合だと、未経験の職種に飛び込んだり、自分もピヨピヨなのにメンバーを任せられたのも20代後半です。続く30代は、20代でどれだけ力をつけてきたかで活躍度合いが変わります。自分でやっと歩きはじめられる一方、まだまだ成長もさせてもらえる。両方実感できる贅沢な時代です。私は若くして編集長に抜擢いただいたので、会社からの期待を十分に感じつつ、とにかく20代の経験を生かそうと必死でした。
若いうちにどれだけ幅広い経験を積んで地力をつけられるかでその後の成長角度が変わってくる、というのは同感です。でも、最近ははやめに専門分野の知識を身に付けておきたいという声も聞きますね。
私は職種って決めなきゃいけないのかな?くらいに思っています。というのも、仕事で価値を出すには「好きなこと」だけでなく、「得意なこと」との組み合わせが重要。でも得意なことは、経験を積んだり周りの人との相対化を通じて、徐々に気づいていくからです。たとえば私の友人も、自分のことをクリエイティブな人間だと思っていたけれど、実際営業を任せられたらすごく向いているし高い評価を受けて強みだと気づいた、と言っていました。職種を初期から絞りこむよりは、「私は世の中に発信していくことが得意なのかな」くらいに大きく自分の可能性を捉えておいたほうが良いのではないでしょうか。
たしかに猪狩さんも、今はブランド/コミュニケーション戦略推進マネージャーですが、リクルートのときは編集者ですもんね。職種ではなく「情報を編集し、顧客に選ばれるよう魅力的に表現する」仕事、という共通点ですね。
はい。そして、キャリアを積んだ40代は、「得意なこと」を多領域で発揮するだけでも価値があるんだろうと思います。でも転職して心底思ったのは、50代で本当に「好きなこと」で活躍するためにあらためて地力をつけるのが40代なんだろうなということ。たとえば組織マネジメント。何でも自分がやるのではなく、メンバーを育て、チーム全体としてより大きな成果創出や社会貢献をできるようにがんばっています。1人1人のメンバーにもいろいろなドラマが毎日のように起こるので、ああ、40代でもこんなに学ぶことがあったんだと日々驚愕しています(笑)。こんな経験をさせてもらい、ありがたい限りです。
いつもハツラツとしていて、周りにポジティブな力を与えてくれる猪狩さん。最後に元気の秘訣を聞いたところ、「好奇心をもち続けること。好きなアイドルの音楽を聴くこと!」と即答。組織マネジメントで悩むことがあっても、「いつか仕事でアイドルを育成することに役立つかもしれない!」と思って乗り越えているそうです。
そんな猪狩さんと一緒に、楽天のブランドマーケティングを盛り上げてくれるメンバーを募集しています。興味のある方はぜひご応募ください!